小 山田マキ リハビリ工作室6-6
第6夜 頭皮の再制作5/5
が、シリコーンの最大の欠点は、
比較的裂けやすい事です。
今回のように植毛して、
針で多数の穴を開ける場合は、
何かの拍子に、
毛穴から頭皮が裂ける恐れがあります。
そこで、バンティ−ストッキングを
貼り付けてバックアップします。
大型の造型物の場合は、
裏から伸縮性の布を貼り付け
バックアップするのですが、
今回は、小さな部品であることと、
植毛すると、ほとんど見えなくなるため
表からパンストを貼り付けます。
(↑これが今回の小技)
表面に再び着色した
シリコーンを薄く塗り
パンストを被せ、
頭皮に馴染ませます。
このまま、水につけずに、
シリコーンを固めて、
表面のパンストは、
シリコーンを付けた指で
軽く叩いて、
表面にシリコーンの薄膜を作ります。
今再び水につけずに固めます。
最後に、
パンストの端は
5o位残して切り、
頭皮の裏側に織り込んで
シリコーンで接着し、
木工用ボンドでマスキングした頭部に
再びはめ合わせ、
ピッタリと合うように固めます。
シリコーンが固まったら、
頭部から剥がします。
以上で、頭皮の完成です。
シリコーン製なので、
このように柔らかいです。
再び洗って、マスキングを落とした
頭部と合わせてみます。
(↑顔は現在整形中です)
こんな感じでしょうか。
ちなみに、完成した頭皮を微調整
(少し大きい等々)する場合や、
他のシリコーン製の部品と
つなぎ合わせる場合は
-----切開し、(シリコーンを塗って)糸で縫い、
シリコーンが固まった後、抜糸、
盛り上がったキズ跡を耐水ペーパーで研磨するという、
手術っぽい方法で仕上げます。
で、カンの良い方は
お気付きと思いますが、
今回ご紹介した方法
(皮状部品の制作方法、
縫って部品を繋げる方法 含む)を
全て使用すると
------シリコーン製の柔らかい外皮を持つ
(球体関節)人形が
家庭で安く、
製作出来たりします------。
ただし、100cm前後の
大きめの人形向きの製作方法です。
(制作方法はそのうちに----)
というわけで、
次回は、再度の植毛編です----(ため息)。
------つづく-----
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