1/3 ナウシカ製作記
VOL.10 長銃編-------------1/1
ナウシカの長銃もまた不思議な形をしています。
Fig. 10-1a
参考文献 : 宮崎駿、アニメージュコミック ワイド版 風の谷のナウシカ2、徳間書店。
参考文献 : アニメージュ編集部編 THE ART OF NAUSICAA、徳間書店。
原作の設定では、単発のレバーアクションの小銃であり、
弾薬は薬きょう式の口径11mmの有翼弾を使用するとあります。
が、この銃の外観は、銃口はラッパ状に広がり、
銃口の下には込め矢があります。
(多分---- クリーニングロットではないと妄想します)
私には、ナウシカの長銃は、薬きょうを使用しない、
マスケット銃(先込め式の歩兵銃)の親戚の様にも見えます。
注:私 銃はあまり詳しくありません。分かりにくい文章でスイマセンm(_ _)m
というわけで、私のナウシカの長銃の妄想は以下の通りになります。
@設定では、有翼弾を使用しているので、銃身にはライフリングは無い。
Aナウシカの世界では、薬きょうは貴重品であると(勝手に)妄想します。
従って、薬きょうが手に入らない時は、先込め銃としても使用できる。
Fig. 10-1b
CADで図面を書きます。
Fig.10-2
まず、銃身を覆う木の部分を製作します。
プラ板とプラ角棒を接着し、
こんな形の冶具を製作します。
Fig. 10-3
次に、外径5mm、内径4mmの真ちゅうパイプを用意し
先端をヤスリで削って、こんな風に刃を付けます。
Fig. 10-4
10mm角のヒノキ棒を用意し
前述の冶具とヒノキ棒を組み合わせ、
Gクランプでしっかり固定し
先端に刃を付けた真ちゅうパイプを回転させながら、
ヒノキ棒にハーフパイプ(半穴)を空けていきます。
Fig. 10-5
ハーフパイプ(半穴) を空けたヒノキ棒は
こんな感じになります
Fig. 10-6
前述のハーフパイプ(半穴)を空けたヒノキ棒を冶具にして、
もう1本のヒノキ棒にもハーフパイプ(半穴)を空けます。
Fig. 10-7
2本のヒノキ棒 それぞれにハーフパイプ(半穴)が空きました。
Fig. 10-8
ハーフパイプ(半穴)を空けるヒノキ棒の長さは
30cm位あるので、結構大変でした---(汗)
Fig. 10-9
製作したハーフパイプ(半穴)を空けたヒノキ棒に
外径5mm(内径4mm)の真ちゅうパイプをはめ込み、
Fig. 10-10
木工用ボンドを付けて、がっちり接着します。
Fig. 10-11
角材にヒノキ角棒を接着し、こんなカンナ台を製作し、
前述の木工用ボンドで接着したヒノキ角棒を、
カンナで削り整形します。
Fig. 10-12
ひたすら、ノギスでカンナで削った量を測定しながら
テーパー(先細り)のついた棒状に削っていきます。
Fig. 10-13
形成 終わりました。
Fig. 10-14
次に、真ちゅうパイプからこんな形を削りだしたりして、
Fig. 10-15
各径の真ちゅうパイプや、切り出した真ちゅう板を
根性で 切り出していきます。
Fig. 10-16
ヒノキ材から、銃床(写真右下)も切り出していきます。
(ハーフパイプ(半穴)の開け方は前述と同じです。)
注: カメラ接写モードでとったため、写真上側 少し湾曲してますが
実際は真っ直ぐです。
Fig. 10-17
シリンダー部分をヤスリで整形してます。
Fig. 10-18
長銃の機関部(?)組みあがりました。
銃口部分はこんな感じです。
銃口の広がりは、真ちゅうパイプを焼きなましした後
ハンドリーマを差し込んで、グリグリと回すと、
このように 綺麗に広がります。
Fig. 10-19
ちょっと金属部分の形状が分かりにくいので。
木の部分 外してみました。
Fig. 10-20
銃の機関部分(?)に0.5mm真ちゅう板で
こんな感じのカバー付けました。
銃の握りの部分は木の板を整形して貼りつけました。
Fig. 10-21
銃床も削り出して、整形しました。
Fig. 10-22
床尾キャップを製作します。
ブラ板を積層して、銃床と同じ形にし、
原型を製作します。
Fig. 10-23
焼きなました1mm真ちゅう板を
こんな形に曲げ
Fig. 10-24
前述の原型にネジ止めし、
Fig. 10-25
ひたすら、ハンマーで叩いて、
床尾キャップとします。
Fig. 10-26
床尾キャップを銃床にと取り付けてみます。
Fig. 10-27
横から見ると こんな感じです。
Fig. 10-28
銃床をオイルステン(マホガニー)で
染めます。
Fig. 10-29
銃身を覆う木部(木被(もくひ)でいいのかな?)も
オイルステンで染めました。
Fig. 10-30
胴締(どうじめ)を作ります。
0.3mm厚の真ちゅう板を
帯状に切り出して
丸めてハンダ付けします。
中央に空いている穴は
目釘(めくぎ)を打つ穴です。
Fig. 10-31
胴締(どうじめ)は全部で5個作りました。
Fig. 10-32
木被(もくひ)に胴締(どうじめ)をはめてみました。
Fig. 10-33
全部品を組み立てました。
Fig. 10-34A
Fig. 10-34B
床尾キャップの手前に付いている金具も
現物合わせで型紙を作り、0.3mm厚の真ちゅう板から、
たたき出します。
Fig. 10-35
目釘(めくぎ)は真ちゅう製の丸頭の釘を
使用しています。
Fig. 10-36
完成です。
いろんな角度から、眺めまわしてみます。
(↑自己満足)
Fig. 10-37
まずは、銃口部分。
Fig. 10-38
銃床部分から
Fig. 10-39
シリンダー部分も、きちんと開きます。
------つづく------