1mサイズ デイダラボッチ製作記
VOL.1 デイダラボッチ製作記-----------1/1
2018年の静岡ホビーショー
モデラーズクラブ合同作品展にて、
"宮崎メカ模型クラブ"のメンバーとして、
弊作を展示させていただいている時でした。
展示中、ある男性と女性のお客様と
お話をする機会を頂きました。
その男性の、お客様曰く、
"娘さんが小さいころから、
2人で、毎年、私の展示を
見に来ていただいているとのこと"。
お礼を申し上げていたところ、
娘さんより、"ディダラボッチを作ってほしいと、
リクエストを頂いたのですが------
当時は、
{いや〜 あれは背中のトゲの製作で死にます------(汗)」
と、やんわりと 胡麻化したのでした。
しかし、
帰宅後、しばらくしても、
その言葉が引っかかっており-------
そんな訳で(どんな訳だ?)、
1mサイズ ディダラボッチの製作です。
仕様は、前回の巨神兵と同様、
球体関節仕様です。
まず、
もののけ姫のディダラボッチを
観察します。
Fig. 1-1
参考文献 : もののけ姫(DVD) 宮崎駿監督作品 ジブリがいっぱいコレクション
スタジオジブリ製作 ブナエ ビスタ ホーム エンターテイメント販売作品.
特徴は、やはり、背中の体の無数のトゲと
体の謎の渦巻き模様-----
体の半透明は
透明素材を考えましたが、
球体関節仕様にした時の
ゴムによりかかる、
体への力を考慮すると
透明素材の強度が未知数なので止めました。
Fig. 1-2
以上を踏まえて、
図面を描きます。
で、
問題の体の渦巻き模様ですが----
Fig. 1-3
縄文式土器の模様と妄想してみました。
(縄文人が、森でディダラボッチを見て、あの模様を用いたと妄想)
多分、左上が縄文初期、右上が縄文中期、
下を縄文終期と妄想しました。
(注:妄想なので 根拠無しっ!)
Fig. 1-A1
身長1mに拡大し、製作します。
Fig. 1-A6
知らないうちに、
拡大図の右隅に、
娘のいたずら書きがありました(笑)。
製作は、いつもの スタイロホームで
一回り、小さい芯を製作します。
人形の芯の製作方法は、
1/3 ナウシカ製作記
VOL.3 胴体編
を参照ください
Fig. 1-A2
今回は、
球体関節も含めて
石塑粘土のラドールを使用します。
これは、縄文式土器の
ちょっと厚ぼったい感じを出すためです。
Fig. 1-H1
今回は、
削り出した人形の芯に
直接、10mm厚に伸ばしたラドールを
貼りつけていきます。
(理由は、後述)
Fig. 1-A3
ここで、一般的な(?)
ラドール製の球の製作方法を紹介します。
まず、
ラドールをよく手でこね、
Fig. 1-A4
厚さ10mmに伸ばします。
Fig. 1-A7
発泡スチロールの球を
包んでいきます。
Fig. 1-B1
包み終わりました。
ここで、
石塑粘土の乾燥用新兵器を紹介。
Fig. 1-F1
足元用の電気カーペット(300mm×300mm)です。
(ホームセンターで確か、1000円程度)
カーペットのスイッチを入れ、
この上に、芯に巻き付けた
石塑粘土をおいて、
Fig. 1-F2
上から、 保温のため、 布を厚めに折れたたみ、
かけておけば、
2〜3日もあれば、
冬でも完全乾燥します。
乾燥させる粘土の大きさは、
カーペットに乗る大きさならOK
(注:電気カーペット本来の使用方法ではありません。
使用する場合は、自己責任にて)
(注:猫を飼っている場合、寒い時期は、必ず上でくつろぎます。
使用する場合は、自己責任にて)
Fig. 1-G2
粘土が完全乾燥したら、
粘土の玉より、二回り小さいくらいの
陶器を用意します。
(適当なものがない場合は、100円ショップが便利)
Fig. 1-G4
120番位の布製やすりを
こんな感じにセットし、
こんな感じに、
粘土の玉を押し付けながら、
右回りに回転させます。
Fig. 1-G6
ひたすら、全体的に
回転させながら
削ります。
(20分位)
Fig. 1-G7
出来ました。
Fig. 1-4
そんなこんなで、
胴体完成。
体の縄文模様は
ラドールを追加で盛り付け
乾燥後、彫刻刀にて
(私は "削り派"です)
今回は、これは、縄文式土器の
ちょっと厚ぼったい感じを出すためです。
で、
今回は、スタイロフォーム、
発泡スチロールの芯は
取り出しません。
今回は、胴体等に電飾処理をするため、
乾燥後、各部を切り開きます。
人形本体の強度を
少しでも上げるためです。
で-----------
Fig. 1-6
一気にほぼ形出し
終了。
縄文式土器の渦巻き模様
しつこくならない様に、
胴体はディテール多め(縄文初期(?))、
手足の先に行くほど、縄文中期(?)、終期(?)へ
としてます。
胴体、斜め前から
Fig. 1-7
胴体、斜め後ろから
Fig. 1-8
全体像
Fig. 1-9
ここから、
地獄の-----いや、
楽しい(汗)背中の、透明な突起の製作です。
というわけで、
次回、背中の突起、電飾、そして完成です。
------つづく------